LinuxのWine上にインストールされたIMEをかんなに見せかけるプログラムです。
共有ライブラリを使うので、wimeインストール後にldconfigを実行してください。
wime
で起動します。以後cannaserverと同じように振る舞います(その予定です)。
かんなと同時に使うことは出来ません。先にかんなを停止させてください(後述のコマンドラインオプションか環境変数を使うことで同時に起動させることもできます)。
終了は
wimectrl -k
あるいは
cannakill
です。
インストール前に
LD_LIBRARY_PATH=./io:./so:$LD_LIBRARY_PATH ./exe/wime
として動作確認できます。
cannaプロトコルの"initialize"を使うときにユーザ名の後ろに"@utf16le"(もしくは"@utf16")か"@utf16be"を付けると、その接続で使う文字コードはかんなで使用している2バイトのEUC-JPではなく指定した文字コード(UTF-16)であるとします。もちろんこれだけでUTF-16が使えるわけではなく、wimeを使用するアプリケーション側もこれに応じた処理が必要になります。
これが使えれば、UTF-16にはあってもEUC-JPに無かったために文字化けしていた文字が扱えるようになります。
yc-5.2.1改造パッチ:このパッチは yc をutf-16モードで動作するようにします。"きごう"等を変換しても文字化け候補がなくなります(もちろん表示できるフォントを使っていることが前提です。またATOK側でJISX0208以外の候補が出るようにしておいてください)。 ascii文字へ変換するとハングアップします。その他バグがあるかもしれません。動作の保証はしません。
wimegtkやwimeximでかな入力する場合は、パッチkanainputをWineのソースコードに当ててWineをコンパイルしてください。対象はwinex11.drv.soです。
次にsetxkbmapコマンドでキーボードのレイアウトを変更します。
setxkbmap -model jp106 -layout 'jp,jp(kana)'
-layoutオプションに'jp(kana)'を追加します。他のオプションは適当にしてください。 -printオプションで現在の設定を表示させて、
setxkbmap -print|grep symbols
xkb_symbols { include "pc+jp+jp(kana):2+inet(evdev)+terminate(ctrl_alt_bksp)" };
xkb_symbolsに'jp(kana):2'があることを確認してください。
im-wime.so | GTK+用immodule |
wimexim | XIMサーバー |
wimectrl | IMEの設定ダイアログの表示、wimeの終了などを行います。 |
libwimeqim.so | Qt用immodule |
im-config用定義ファイル |
キー入力をWineに丸投げするため、変換操作時のキーバインドはIMEのものになります。
GTKアプリ上の右クリックで出るポップアップメニューで入力メソッドを"Wime"にするか、環境変数GTK_IM_MODULEに"wime"を指定します。
再変換したい文字列のところにカーソルを移動させてから再変換を行います。 選択部分を再変換することは現在できません。
これも同様にキー入力をWineに丸投げします。
環境変数 XMODIFIERS に "@im=wime" を指定してください。
wimeの終了などを行います。
今のところ rオプション(単語登録)はうまく動きません。
OS | Debian GNU/Linux 12 (bookworm) |
Wine | 8.8 |
IME | ATOK 2015 |
gcc | 12.2.0 |
クライアント | emacs-29.0.50(+yc.el), mousepad-0.5.10 |
wime --- Copyright (C) 2008-2023 ,thomas
このソフトウェアの使用によって発生するいかなる損害についても作者は責任を負いません。 自己責任の下で使用してください。
ライセンスは、Wineにならって LGPL とします。